大阪市で退院後に在宅へ|
医療的ケアがある場合の準備
退院前カンファレンスとは、退院の前に病院のスタッフと在宅で関わる支援者が集まり、本人の状態と家での暮らし方をすり合わせる話し合いです。医療的なケアが続く場合は、退院の話が出た時点で、この場を持てるかを病院に相談してください。
退院前カンファレンスでは、家で続く医療的ケア・家族ができること・物品の入手先・夜間の連絡先・退院日の動きの5点を確かめます。経管栄養・在宅酸素・吸引・インスリン・床ずれなどのケアは、本人・家族・訪問看護それぞれの役割と時間帯を退院前に確かめ、ケアマネが暮らし全体の計画にまとめます。


看護師として働いたのち介護施設で勤務し、ケアマネジャーに。施設に入居している方と在宅で暮らす方の両方を担当するケアマネジャーの知見をもとに作成しています。
この記事は「ケアマネとは|相談できること・費用・探し方」の中の、大阪市の手続きについての記事です。
病院から「来週には退院できます」と言われてから、家で暮らす準備を始めると、どうしても慌ただしくなります。特に胃ろうや在宅酸素など医療的なケアが続く場合は、退院の前に決めておくことが多くあります。大阪市で退院して家に戻るときの準備を、順番に整理します。
まず、病院の「退院支援」の担当を知る

多くの病院には、退院後の暮らしを一緒に考える担当(医療ソーシャルワーカーや退院支援の看護師)がいます。退院の話が出たら、「退院後の生活について相談したい」と病棟に伝え、担当者の名前を聞いておきましょう。
要介護認定をまだ受けていない場合は、入院中でも申請できます。大阪市では、お住まいの区の保健福祉センターが申請の窓口です。どこに何を出すかわからなければ、病院の担当者か、住所地の地域包括支援センターに相談してください。
退院前カンファレンスで聞いておくこと

退院前カンファレンスは、病院のスタッフと、退院後に関わる在宅の支援者が集まって、本人の状態と暮らし方をすり合わせる場です。家族として、次のことを聞いておくと安心です。
- 家で続く医療的なケア:何を、1日に何回、誰が行うのか
- 家族ができること・できないこと:練習が必要なら、入院中に病棟で教えてもらえるか
- 必要な物品と入手先:栄養剤・吸引器・酸素の機器・衛生材料などを、どこから受け取るか
- 具合が悪くなったときの連絡先:夜間や休日は、訪問看護と主治医のどちらに連絡するか
- 退院日の動き:帰りの移動手段、自宅に着いた日の訪問の予定
医療的ケアがある場合の準備|看護師の経験があるケアマネの視点

| ケア | 退院前に確かめること |
|---|---|
| 胃ろう・経鼻の経管栄養 | 栄養剤の種類と回数、注入の時間帯、チューブの交換時期と交換する場所 |
| 在宅酸素 | 酸素の流量と使う時間、機器の業者と設置日、停電や外出時の扱い |
| たんの吸引 | 吸引の頻度、吸引器の準備、家族が練習しておくこと |
| インスリン | 打つ時間と量、血糖を測るタイミング、低血糖のときの対応 |
| 床ずれ(褥瘡) | 処置の方法と回数、体の向きを変える間隔、ベッドやマットの用意 |
医療的なケアは、主治医の指示(訪問看護指示書)にもとづいて訪問看護が担い、ケアマネジャーは訪問介護・福祉用具・通いのサービスなどと合わせて、暮らし全体の計画(ケアプラン)にまとめます。どちらか一方だけで決めず、両方が同じ情報を持っていることが大切です。
退院前カンファレンスでは、病院の説明を暮らしの計画に置きかえる役が欠かせません。元看護師のケアマネジャーである稲津は、その橋渡しを日々の担当で行っています。
家の中の準備

- ベッドを置く場所(トイレまでの距離、介護する人が両側に立てるか)
- 介護ベッドや車いすなど、福祉用具のレンタルが必要か(要介護度によって対象が変わります)
- 玄関・浴室・トイレの段差と手すり(住宅改修は工事の前に申請が必要です)
- 医療機器を置く場所とコンセント
家で続けるのが難しいと感じたら

医療的なケアが多い、夜間の介護を担える家族がいないなど、家で続けることに不安がある場合は、退院の前に住まいを変える選択肢も並べて考えてかまいません。在宅で足せる支えと、住まいを変える場合に確かめる点の両方を比べてから決めてください。
大阪市の窓口と手続き(2026-10-01 確認)
大阪市の公式ページで確かめた、窓口と手続きの情報です。変わることがあるので、手続きの前に各窓口でご確認ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入院中の申請 | 入院中でも申請できる。申請書は大阪市認定事務センター(介護保険)へ郵送できる(郵送先は「大阪市の介護相談先」の記事に) |
| 認定の流れ | 申請→調査員による心身の調査→主治医の意見書→審査・判定→認定通知の郵送 |
| 退院後の相談先 | 退院後に暮らす住所を担当する地域包括支援センター・総合相談窓口(ブランチ) |
| 認定の情報をケアマネに伝えるとき | 要介護認定の情報の提供を希望するときは、申出書をお住まいの区の保健福祉センター(介護保険担当)に出す |
| 認定の有効期間 | 原則6か月(更新の場合は12か月) |
Summary
- 退院の話が出た時点で、病院の退院支援の担当者を確かめる
- 退院前カンファレンスで、医療的ケア・物品・夜間の連絡先・退院日の動きを聞く
- 医療は訪問看護と主治医、暮らし全体はケアマネが計画にまとめる
よくある質問
入院中でも要介護認定の申請はできますか?
できます。大阪市ではお住まいの区の保健福祉センターが窓口です。病院の退院支援の担当者や地域包括支援センターが申請を手伝ってくれることもあります。
退院前カンファレンスには家族も出られますか?
出られます。本人の暮らし方を決める場なので、主に介護を担う家族はできるだけ出席し、家でできること・できないことを伝えてください。
経管栄養や吸引は、家族がしないといけませんか?
訪問看護が担う部分と家族が行う部分を分けて決めます。家族が行う場合は入院中に病棟で手順を教わり、不安が大きければケアマネジャーに伝えてください。
退院後の訪問看護は、誰が頼みますか?
主治医が訪問看護指示書を出し、ケアマネジャーが訪問看護の事業所と調整してケアプランに入れるのが一般的です。
大阪市以外の病院に入院していても相談できますか?
できます。退院後に暮らす場所の地域包括支援センターやケアマネジャーに、入院中から相談してください。
参考にした公的な情報(2026-10-01 確認)
- 大阪市「介護保険 要介護・要支援認定」:https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000384395.html
- 大阪市「総合相談窓口(ブランチ)」(地域包括支援センターと連携した高齢者相談窓口):https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000370519.html
- 大阪市「介護保険」:https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/category/3042-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html
- 厚生労働省「介護保険制度の概要」:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html
制度や窓口の名称は変わることがあります。手続きの前に、各窓口で最新の内容をご確認ください。
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